ネットの向こう側にいる先生は、あなたに必要な講義内容や情報は与えてくれるものの、仕事疲れでウトウトしているあなたを、きびしく注意してくれるわけではありません。
あなたがやる気をなくしているのをみて、臨機応変に、別の角度からもう一度、説明し直してくれるわけでもありません。
強制的に、あなたを机の前に引き戻して座らせてくれる人もいませんし、たくさんの聴講生に囲まれてプレッシャーを感じるような、教室での緊張感漂う雰囲気もありません。
通信教育でサポートの充実をうたっているところもありますが、これらはすべて、「あなたの講座に対する熱心さと意欲」が、その前提になっていることを、忘れてはならないのです。
当然ですが、やる気のない人を叱咤激励して、無理やり机の前に座らせてくれることまでは、サポートの内容には入っていないのです。
リラックスした自宅で、強制力のまったくない環境のもとで緊張感と意欲を持続することの難しさ。
これは、たとえ流行の『eラーニング』をとりいれた通信教育でさえも、昔とまったく変わらないデメリットとしていまだに生きています。
ですから、これから通信教育の受講を考える方は、
「すべて一人でコントロールしながら講義を消化していく環境を、事前によく考え準備しておく」
ことが、成果を最大限に引き出すために、きわめて大切になります。
・受講中は、会社の同僚とはアフターファイブのつきあいをしないと決め、周りにもそう宣言する。
・早く帰宅できる可能性の高い日を「講義の日」として、あらかじめ決めておき、その日に残業しなくてすむよう、仕事のスケジュールを事前調整する。
・家族に自宅での学習スケジュールを事前に告げて、守らない場合には注意をしてもらうよう、あらかじめ頼んでおく。
このようにいろいろなやり方が考えられますが、ポイントは、自分なりにやらざるを得ない、なにかしらの「強制力」を組み入れておくことです。
たとえば、講座を終了しない場合は、ペナルティとして、講座料金相当額を、月のおこづかいから奥様に差し引いてもらうなどは(笑)、シンプルですがよく効く方法です。
他にもそれぞれの状況に応じていろいろ考えられますので、、強制力・ペナルティを、自分の講座消化のプロセスに組み入れることを、ぜひ工夫してみてください。